米3M社、画期的粘着製品「セロハンテープ」を発売──日用品革命の兆し

【ミネソタ州セントポール 9月8日】

 米国ミネソタ州に本社を構えるスリーエム社(3M)は本日、透明で粘着性を持つ新たな日用品「セロハンテープ(Scotch Tape)」の市場販売を開始したと発表した。包装資材や修繕用途としての革新的な利便性から、今後広く家庭や産業界に普及することが期待されている。

このセロハンテープは、同社のエンジニアであるリチャード・グルーによって開発されたもので、薄い透明のセロハンの片面に粘着剤を塗布した構造となっている。もともとは食品包装紙の封止や自動車塗装のマスキング用途として構想されたが、その透明性と扱いやすさから、一般家庭でも多用途に活用できると注目を集めている。

市場ではすでに文房具店や雑貨店を中心に取り扱いが始まっており、「見た目を損なわずに貼れる」「はさみがいらない」「破れにくい」といった点で、従来の糊や紐とは一線を画すとの評価が相次いでいる。

販売元の3M社は、「Scotch(スコッチ)」ブランドとして同製品を展開し、さらなる改良版の投入も視野に入れていると述べている。

セロハンテープの登場により、日常生活や産業現場の「貼る」という行為が一変する可能性を秘めており、その将来性は計り知れない。

— RekisyNews 経済面 【1930年】

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