新会社「グッドイヤー」創設 米アクロンでゴム産業に新風

【オハイオ州アクロン 8月29日発】

米国オハイオ州アクロンにて本日、新たなゴム製品メーカー「グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー社」が正式に設立された。創業者はフランク・セイバーリング氏(Frank A. Seiberling、40)。近年急成長を続ける自動車市場の拡大を見据え、タイヤ製造を中心とした事業展開を目指す。

新会社は、かつて製紙工場だった建物を改装して本社兼工場とし、従業員13名での小規模なスタートとなる。初期製品は馬車用のゴムタイヤや自転車チューブ、消火ホース、ゴム製ガスケットなど多岐にわたり、今後は自動車タイヤの量産体制確立を計画している。

社名「グッドイヤー」は、1839年に加硫法を発明した米国の発明家チャールズ・グッドイヤー氏への敬意を込めたもの。創業者セイバーリング氏は記者会見で「ゴム産業は米国の未来を切り開く基盤となる。我々は品質第一を掲げ、新時代の交通を支える製品を作りたい」と語った。

アクロン市は近年、オハイオ・カナール沿いの立地を活かし、ゴム産業の集積地として急速に発展中で、地元経済界からも今回の創設に期待の声が上がっている。市内の商工会関係者は「良質なゴム製品への需要は高まり続けており、アクロンは“ゴムの都”として米国産業を牽引するだろう」と述べた。

米国内では、フォード社など自動車メーカーの台頭に伴い、タイヤ需要の増大が見込まれている。グッドイヤーは今後、大量生産技術の導入によって価格を抑え、市場競争力を高める方針だ。

小さな工場から始まったこの新会社が、やがて世界の交通を変える存在となるのか。

アクロンの街は今、産業革命の新たな波に揺れている。

— RekisyNews 経済・産業面 【1898年】

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