【アムステルダム 3月20日】
オランダ議会は本日、アジア貿易を独占的に行うための特権団体「オランダ東インド会社(VOC)」の設立を認可した。これは世界で初めて株式を発行し、不特定多数の投資家から資本を集めるという画期的な仕組みを持つ世界初の株式会社である。
これまで東インド諸島への貿易は個別の船団が競合していたが、国家的な支援を受けた巨大企業の誕生により、オランダはポルトガルやイギリスを凌駕する強力な競争力を手に入れた。VOCは単なる貿易会社に留まらず、条約の締結、軍隊の保持、貨幣の鋳造、さらには植民地の統治権までもが認められた「国家の中の国家」ともいえる存在である。
投資家たちは航海のリスクを分担し、成功した際には莫大な配当を得ることが期待されている。アムステルダムには世界初の証券取引所も設立され、資本主義の新たな時代の幕開けを象徴している。香辛料貿易の利権を握り、黄金時代を築かんとするオランダの野望が、今まさに大海原へと解き放たれた。
— RekisyNews 経済面 【1602年】
