【ニューヨーク 3月10日】
本日、ニューヨーク株式市場のナスダック総合指数は、取引時間中に史上最高値となる 5,132.52ドル を記録し、終値でも初めて 5,000ドル の大台を突破する 5,048.62ドル で取引を終えた。インターネットの普及が経済構造を根底から変えるという「ニューエコノミー」への狂信的な期待が、市場を未曾有の熱狂へと駆り立てている。
市場を牽引しているのは、社名に「.com」を冠する新興ネット企業や、シスコシステムズ、インテルといった通信・半導体大手だ。赤字経営であっても「将来の成長性」さえあれば株価が数倍に跳ね上がるという異常事態が続いており、個人投資家から機関投資家までが、バスに乗り遅れまいとハイテク株へ資金を投じ続けている。
しかし、あまりにも急激な株価の上昇に対し、一部の慎重なアナリストからは「実体経済とかけ離れた砂上の楼閣だ」との警告も出始めている。金利の上昇懸念や企業の収益性の疑問が囁かれる中、本日記録した「5,000」という数字が、栄光の到達点となるのか、あるいは破滅への入り口となるのか。
ウォール街は今、新時代の到来を祝う祝杯の席にある。だが、その華やかな宴の影で、バブルという名の巨大な風船は、今まさに限界まで膨らみきろうとしている。
— RekisyNews 経済面 【2000年】
