【米カリフォルニア州サニーベール 3月1日】
インターネット上の膨大な情報を整理し、道標を示す新星が正式に産声を上げた。スタンフォード大学の博士課程に在籍するジェリー・ヤン氏とデビッド・ファイロ氏の2人は本日、カリフォルニア州において新会社「Yahoo!(ヤフー)」を設立した。
もともとは、彼らが自分たちの興味のあるウェブサイトをリスト化した「Jerry and David’s Guide to the World Wide Web(ジェリーとデビッドの世界のウェブガイド)」という個人プロジェクトが始まりだった。しかし、爆発的に増え続けるウェブサイトをカテゴリー別に分類するこの「ディレクトリ型」の検索サービスは、混乱するネット利用者の間で急速に普及。本日、企業として正式にスタートを切ることで、本格的なビジネス展開に乗り出す。
Yahoo!の強みは、機械的なプログラムではなく、人の手(サーファー)によってサイトを審査・分類している点にある。この「人間味のある検索」が、初心者にとっての使いやすさを実現した。すでに投資家たちからは、急成長を続ける情報通信分野の旗手として熱い視線が注がれており、ベンチャーキャピタルからの巨額の資金調達も噂されている。
「Yet Another Hierarchical Officious Oracle(さらにもう一つの階層的でおせっかいな予言者)」の略とされるその名の通り、彼らは混沌としたサイバースペースの予言者となるのか。インターネットが一般家庭に普及し始める「ネット黎明期」において、Yahoo!の設立は、情報社会のあり方を根本から変える歴史的な転換点となりそうだ。
— RekisyNews 経済・技術面 【1995年】
