【東京 2月15日】
本日、実業家・渋沢栄一らの発起により、日本初の電力供給を目的とする会社「東京電燈」が設立された。文明開化の進む首都・東京において、近代的な電灯事業を本格的に展開する構想が具体化した形である。
東京電燈は、欧米で急速に普及しつつある電灯技術を導入し、石油灯やガス灯に代わる新たな照明手段として電気の供給を目指す。関係者によれば、発電設備の整備を進め、まずは市中の商店や官庁、劇場などへの供給を計画しているという。
これまで日本においては、博覧会や催事などで電灯が試験的に用いられることはあったが、営利事業として恒常的に電力を供給する会社の設立は初めての試みとなる。渋沢らは、金融や交通、製造業の発展と並び、電力が今後の産業振興の基盤になると見通している。
街路や建物が電灯によって照らされる日が現実味を帯びる中、東京の夜景は大きく姿を変える可能性を秘めている。
— RekisyNews 経済面 【1883年】
