【東京 2月14日】
政府および日本銀行は本日、従来の1ドル=308円の固定相場制を改め、変動相場制へ移行したと発表した。新制度のもとでの取引は、1ドル=277円を起点として開始された。
これまでわが国は、戦後の国際通貨体制の枠組みに基づき、一定の固定レートを維持してきた。しかし、米国の金・ドル交換停止や主要国の通貨不安を受け、国際金融市場は大きく動揺。円相場にも上昇圧力がかかり、固定制の維持は困難と判断された。
大蔵省関係者は「国際経済の実情に即した柔軟な制度へ移ることで、通貨の安定を図る」と説明している。市場では早朝から銀行間取引が始まり、円はやや強含みで推移している模様だ。
輸出産業への影響を懸念する声もある一方、輸入価格の抑制や貿易不均衡是正への期待も出ている。専門家は「為替が市場で決まる時代に入り、企業はこれまで以上に為替変動への備えが必要になる」と指摘する。
わが国の通貨制度は大きな転換点を迎えた。変動相場制のもとで、円がどの水準で均衡するのか、国内外の市場関係者が注視している。
— RekisyNews 経済面 【1973年】
