声を電線に乗せる発明 ーー ベル、電話の特許を出願

【ワシントン 2月14日】

音声を電気信号に変換し、遠隔地へ伝達する装置について、発明家アレクサンダー・グラハム・ベルが本日、米国特許局に特許を出願した。申請書類には、振動板と電磁石を用いて声の振動を電流の強弱に変換し、受信側で再び音として再現する仕組みが記されているという。

電信が既に広く利用されている現代において、文字信号ではなく人の声そのものを伝える装置は画期的な試みと受け止められている。関係者によれば、実験では短距離ながら音声の再生に成功したとされる。

一方で、同様の装置を研究している他の発明家も存在すると伝えられ、今後の審査の行方が注目される。仮に特許が認められれば、通信の形態は大きく変わる可能性がある。距離の壁を越えて直接会話を交わす時代の到来が現実味を帯びてきた。

ベルはこれまで聴覚研究にも携わっており、その知見が今回の発明につながったとみられる。通信技術の新段階を告げる一日となった。

— RekisyNews 科学面 【1876年】

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