西側外食文化が首都に進出──モスクワにマクドナルド開店

【モスクワ 1月31日】

本日、ソ連首都モスクワ中心部のプーシキン広場近くに、アメリカ発祥のハンバーガー店マクドナルドが開店し、市民の大きな注目を集めた。国外企業による本格的な外食チェーンの常設店が首都に登場するのは極めて異例であり、朝から数千人規模の行列ができる光景が見られた。

店内ではハンバーガーやフライドポテトなどが提供され、明るい接客や迅速な提供方式が来店者の関心を引いた。初日に用意された座席は終日ほぼ満席となり、入店まで数時間待ちとなる場面もあった。来店した市民の一人は「噂には聞いていたが、実際に味わえるとは思わなかった」と語り、珍しさと高揚感が広がっている様子がうかがえた。

この店舗は、ソ連側の国営組織と海外企業との合弁事業として設立され、食材の多くも国内で調達されているという。関係者は「新しい経営方式やサービスの在り方を市民に示す機会になる」と説明し、雇用創出や流通の近代化への波及効果にも期待を示した。

一方で、伝統的な食文化への影響や価格水準を懸念する声もあり、社会的な受け止めは一様ではない。それでも本日の開店は、首都モスクワにおいて国外の大衆的外食文化が公式に受け入れられた象徴的な出来事として、多くの関係者に強い印象を残した。

— RekisyNews 国際面 【1990年】

アイキャッチ画像 fdecomite – CCCP 1991Uploaded by tm, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=27923335による

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