ヴェルダンの死闘、ついに終結――独仏両軍、消耗戦に幕

【ヴェルダン 12月19日】

本日、今年2月より続いていたヴェルダンの戦いが終結した。フランス東部ヴェルダン要塞地帯をめぐり、ドイツ軍とフランス軍が激突したこの戦闘は、第一次世界大戦を象徴する未曽有の消耗戦として記憶されることとなった。

ドイツ軍は、フランス軍の戦力を消耗させることを狙い大規模攻勢を開始したが、フランス側は「彼らを通さず」の決意のもと防衛を継続。砲撃と突撃が繰り返され、要塞や丘陵は幾度も奪い合われた。補給路「聖なる道」を通じた兵站維持が、防衛側の粘りを支えたとされる。

約10か月に及ぶ戦闘で、両軍の死傷者は合わせて数十万に達し、戦線は大きく動かぬまま人的損失のみが積み重なった。最終的にフランス軍は失地の大半を回復し、戦線は膠着状態に戻った。戦局に決定的変化をもたらさぬまま、甚大な犠牲を残した戦いとして、各国に衝撃を与えている。

ヴェルダン終結は、西部戦線における長期消耗戦の現実を改めて示すものとなり、今後の戦争遂行と国民世論に少なからぬ影響を及ぼすと見られている。

— RekisyNews 戦史面 【1916年】

アイキャッチ画像 Bundesarchiv, Bild 183-R29963 / CC-BY-SA 3.0, CC BY-SA 3.0 de, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5436408による

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