独軍、スターリングラード包囲突破を狙い救出作戦開始──「冬の嵐」発動

【ロストフ・ナ・ドヌ 12月12日】

ドイツ国防軍は本日、スターリングラードで包囲下にある第6軍の救出を目的とした大規模攻勢 「冬の嵐作戦」 を開始した。作戦は南方全軍集団を指揮するマンシュタイン上級大将の指令のもと実施され、ロストフ方面から北東へ向けて急速な進撃が始まった。

開戦前の発表では、兵力には装甲師団を含む機動部隊が投入されており、目指すはヴォルガ西岸に孤立するパウルス将軍率いる第6軍との連絡回復だとされる。

軍関係者は「包囲を突破し、味方部隊を解放することが本作戦の至上命令である」と述べ、冬季戦の厳しさを踏まえつつも強い決意を示した。

一方、周辺の住民は戦車行軍の轟音と航空部隊の飛行によって緊張を強めている。沿線の集落では、避難のため荷物をまとめる家族の姿が見られ、住民の一人は「この冬は昨年以上に恐ろしいものになるのではないか」と不安を語った。

ソ連側は作戦開始を受け、ドン川方面軍が防御を固めているとみられ、激しい衝突は避けられない状況だ。スターリングラード市内では包囲戦が続き、食糧や医薬品の不足が深刻化している模様で、第6軍の状況は依然窮迫している。

今回の作戦が包囲突破の糸口となるのか、あるいは冬季の厳寒とソ連軍の抵抗が阻むのか、戦局の焦点がスターリングラードに集まりつつある。

— RekisyNews 国際面 【1942年】

アイキャッチ画像 Bundesarchiv, Bild 101I-457-0065-36 / Kamm, Richard / CC-BY-SA 3.0, CC BY-SA 3.0 de, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5412283による

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次