ハワイ真珠湾、急襲される──日本海軍機が未明に奇襲 太平洋の緊張、一気に決定的局面へ

鹿地亘

【ホノルル(ハワイ) 12月7日】

米国時間本日早朝、ハワイ・オアフ島の 真珠湾(パールハーバー) が日本海軍の大規模な航空部隊による奇襲を受け、太平洋艦隊の戦艦を中心に甚大な被害が発生した。

米軍関係者は「攻撃は完全な不意打ちだった」と述べ、太平洋情勢は一気に重大局面へと突入した。

襲撃は午前7時55分ごろ、上空に高速で接近する編隊を警戒していた観測兵の報告とほぼ同時に始まった。水平爆撃機・急降下爆撃機・雷撃機からなる日本海軍機が二波に分かれて来襲し、停泊中の戦艦列、飛行場、燃料施設を相次いで攻撃した。

とりわけ、戦艦列が集中していたフォード島周辺では炎が上がり、黒煙が空を覆った。

現場にいた水兵は「空が突然、爆音と火柱で埋め尽くされた」と語り、別の兵士は「どこから攻撃されているのかすら分からなかった」と混乱した状況を証言した。

米側は対空砲火で応戦したが、被害は甚大。戦艦アリゾナは大爆発を起こして沈没し、オクラホマも転覆。他の複数の艦艇が大きな損傷を受けた。飛行場では多数の航空機が地上で破壊され、基地全体が壊滅的な打撃を受けた。

ルーズベルト大統領は緊急協議を行い、政府筋によると「米国史上重大な攻撃」との報告を受けたという。ワシントンでは議会・市民の間に激しい衝撃が走り、首都の警戒態勢も強化されている。

ハワイ州知事は夜までに声明を発し、「市民は冷静に行動し、不要の外出は避けるように」と呼びかけた。ホノルル市内では交通が混乱し、医療施設には負傷者が次々と運び込まれている。

今回の奇襲は、太平洋における両国関係がもはや引き返せない段階へ入ったことを示す象徴的な出来事であり、米国では対日感情が急激に悪化するのは避けられない情勢だ。

翌日以降、米国の対応が世界情勢を大きく左右することになる。

— RekisyNews 国際面 【1941年】

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