【レオポルドヴィル 11月25日】
本日未明、コンゴ国軍(ANC)の参謀総長ジョゼフ=デジレ・モブツ将軍が、国の実権を掌握するクーデターを決行した。独立以来、混乱と内戦が続いていたコンゴ民主共和国(旧ベルギー領コンゴ)は、ついに長きにわたる「コンゴ動乱」の終息へ向かう転機を迎えた形となる。
国営ラジオによれば、モブツ将軍は議会の機能停止を宣言し、政治活動の凍結と新体制の樹立を発表。カサブブ大統領は形式的に国家元首の座に留まるものの、実権はすべてモブツ将軍率いる軍政に移行した。レオポルドヴィルでは軍による戒厳体制が敷かれ、市民は外出を控え、政府庁舎や通信施設には兵士の姿が見られる。
背景には、1960年の独立以来続いた民族対立や地域分離運動、旧宗主国ベルギーとの軋轢、ならびに冷戦下における外国勢力の介入が複雑に絡み、コンゴは数年間にわたり内乱状態にあった。ルムンバ元首相の暗殺以降も安定は訪れず、モブツ将軍は1960年に一度暫定政権を樹立して以後も影響力を維持していた。
今回のクーデターにより、コンゴ動乱は一応の終結を見たとされるが、今後の国家再建と統治の行方は不透明。モブツ将軍は秩序回復と経済安定を最優先に掲げるが、一方で軍主導の強権支配への懸念も早くも国内外から上がっている。
— RekisyNews 国際面 【1965年】
