【カイロ 11月18日】
本日、北アフリカ戦線でイギリス軍は大規模な攻勢作戦「クルセイダー」を開始した。リビア東部の前線では、英連邦軍がドイツ・イタリア軍が展開する防衛線に対し一斉に前進。長期化する北アフリカの戦局を打開する目的で、補給路の確保とトブルク包囲の解除を目指す。
英軍司令部によれば、今回の攻勢は複数方面からの機械化部隊の突入が中心で、エジプト国境付近に展開する部隊が夜明け前から前進を開始した。南方砂漠経由の迂回部隊も動き出しており、機動力を活かして枢軸軍の側面を突く狙いとみられる。トブルクでは英豪部隊が包囲下で持久戦を続けており、この攻勢が成功すれば補給線が再びつながる可能性がある。
対するドイツ・イタリア軍は、長い前線を維持しながらも防御陣地を強化しており、航空部隊の支援のもと反撃準備を整えている模様。いわゆる「砂漠の戦車戦」は激しさを増し、戦況は刻々と変化している。現地の住民は、遠方で聞こえる砲声や航空機の往来に不安を募らせ、沿岸部の町では避難する民間人の姿も見られた。
今回の英軍攻勢は、補給力と機動力をめぐる消耗戦の局面に風穴を開ける試みで、成否は北アフリカ全域の戦局に影響を与えるとみられる。前線からの報告によれば、初日の戦闘は激しく、攻勢は数日から数週間続く可能性があるという。
— RekisyNews 国際面 【1941年】
