【ジブラルタル 11月13日】
本日未明、イギリス海軍の主力空母「アーク・ロイヤル」が、ジブラルタル沖にてドイツ海軍のUボート（U-81）から発射された魚雷に命中し、大きく傾いた状態で航行不能となった。乗員には多数の負傷者が出たものの、大規模な犠牲は避けられ、乗組員はほぼ全員が無事に避難したと報告されている。
アーク・ロイヤルは、マルタ島への航空機輸送任務である「オペレーション・パーペテュアル」を終えて、ジブラルタルへの帰投中だった。作戦では、艦上戦闘機ハリケーンの部隊をマルタに送り届けるという重要任務を遂行していた。
海水の流入によって空母は急速に傾斜しつつも沈没には至らず、イギリス海軍は曳航による修復を試みているものの、船体の損傷は深刻で、現場では沈没の懸念も高まっている。
アーク・ロイヤルは、ノルウェー作戦やビスマルク追撃戦で名を馳せた艦であり、今回の損害はイギリス海軍にとって象徴的な打撃といえる。
現在、ジブラルタル海域ではUボートのさらなる脅威に備えた厳戒態勢が続けられており、船団護衛体制の再評価が進められている。
— RekisyNews 国際面 【1941年】
