ロシア国民軍、モスクワを奪還──長き動乱時代に終止符の兆し

【モスクワ 11月1日】

ポーランド・リトアニア連合軍が占拠していた首都モスクワに対し、本日、ドミトリー・ポジャルスキー公とクジマ・ミーニン率いるロシア国民軍が突入し、徹底的な掃討作戦を展開。ついにクレムリン要塞を含む全域の奪還に成功した。これにより、1605年以来断続的に続いていたロシア・ポーランド戦争、ならびに国政の空白状態「動乱時代(スムータ)」は、終息への転機を迎えた。

国民軍は、ノヴゴロドなど各地の義勇兵や民衆を糾合して形成された民族的な抵抗組織。1611年の第1次蜂起が失敗した後も、民衆の抗戦の意思は衰えず、ポジャルスキーらが中心となって再結集。北東部ニジニ・ノヴゴロドを起点に進軍を開始し、約1年に及ぶ包囲戦と兵糧攻めの末、ついにモスクワ解放を成し遂げた。

ポーランド軍は補給路を断たれ、飢餓と士気低下によって降伏を余儀なくされた。すでにツァーリ位は空位となっており、新たな王朝樹立に向けた動きが加速する見通し。有力貴族や正教会聖職者の間では、ポジャルスキー公を中心とする臨時政府の設立が模索されている。

市民の間では、今日の勝利を「祖国と正教のための戦いの象徴」として記念する声も高まっており、モスクワ解放の日として後世に伝えられる可能性もある。今後、各地に残る異民族支配の影響をいかに払拭し、国家再建へと導くかが焦点となる。

— RekisyNews 世界面 【1612年】

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