【リスボン 10月25日】
キリスト教勢力によるイベリア半島の再征服運動(レコンキスタ)において、ポルトガル王国が本日、長期にわたりムーア人(イスラム勢力)の支配下にあった要衝リスボンを奪回した。この「リスボン攻防戦」はおよそ4か月に及び、大規模な包囲戦と激しい市街戦の末の勝利となった。
攻城戦は、ポルトガル王アフォンソ1世(アフォンソ・エンリケス)の軍勢と、教皇の呼びかけに応じて十字軍の途中で加勢した北欧やイングランドの志願兵団によって構成された連合軍により、6月下旬から開始された。城壁に囲まれたリスボンは堅牢であり、ムーア人側も必死の抵抗を見せたが、物資の枯渇と城内の混乱によって士気が低下し、ついに降伏したとみられる。
この勝利により、ポルトガル王国はテージョ川河口の支配権を獲得し、今後の大西洋貿易や防衛上の戦略拠点としての地位を確保したことになる。戦略的にも宗教的にも、レコンキスタの大きな転機と見られ、教会関係者は「これは神の意志の成就である」と語った。
一方、攻防の最中には市民の虐殺や略奪行為も報告されており、今後の統治の安定には課題も残る。だがこの戦果により、ポルトガル王国の独立と勢力拡大は大きく前進したことは間違いない。
— RekisyNews 国際面 【1147年】
