【スペイン・トラファルガー沖 10月21日】
本日、ナポレオン戦争の最中に行われた決戦「トラファルガーの海戦」において、イギリス海軍がフランス・スペイン連合艦隊を撃破し、制海権を確保する歴史的勝利を収めた。英艦隊を指揮したホレーショ・ネルソン提督は戦闘中に致命傷を負い、戦死したものの、その作戦は完璧に機能し、イギリスの優勢を確実なものとした。
戦闘は本日正午前後に開始。フランスのヴィルヌーヴ提督率いる連合艦隊は33隻の戦列艦で構成され、カディス港を出港後、南方へ進路を取った。これに対し、ネルソン提督は27隻で迎え撃ち、伝統的な戦列同士の撃ち合いを敢えて避け、縦陣を交差して敵艦列を分断するという大胆な戦術を採用。
結果として連合艦隊は大混乱に陥り、18隻が拿捕、あるいは撃沈され、イギリス側の損失はわずかであった。
ネルソン提督は、旗艦「ヴィクトリー」上で狙撃を受け戦死。最期の言葉は「ありがとう、神に感謝を。わが義務は果たされた」だったと伝えられる。
この戦いにより、ナポレオン・ボナパルトによるイギリス本土上陸計画は完全に潰えたと見られる。大西洋と地中海の制海権は依然としてイギリスが握ることとなり、今後の戦局にも大きな影響を及ぼすのは必至である。
— RekisyNews 国際面 【1805年】