戦車と矢が交錯──クル族とパーンドゥ族の全面戦争始まる

【クルクシェートラ 10月9日】

昨日、北インド・クルクシェートラ平原において、クル族とパーンドゥ族の間で全面戦争が勃発した。両軍合わせて数百万とも言われる兵士が集結し、戦車、象兵、騎兵、弓兵が入り乱れる壮絶な戦いの幕が上がった。

戦端を開いたのは、カウラヴァ(クル族)側の長兄ドゥリヨーダナ率いる部隊。対するパーンドゥ族の五王子、パーンダヴァ兄弟は、王位継承を巡る長年の確執を経て、和平交渉が決裂したことから迎え撃つ構えを見せた。

両軍の陣営には多数の著名な戦士が参戦。中でも注目されるのは、カウラヴァ側の名将ビーシュマ、そしてパーンダヴァ側の弓の達人アルジュナである。戦闘開始直前、アルジュナは自らの親族と戦うことに迷いを見せたが、御者を務める神クリシュナの説得により戦列に復帰。その様子はすでに詩篇として語り継がれており、「バガヴァッド・ギーター」として後世に伝えられる可能性がある。

本日以降、戦況は長期戦に突入すると見られ、インド亜大陸における最大規模の内戦となることは避けられない。両陣営ともに神々の加護と呪術を携えた戦士が多く、戦場は現実と霊的世界が交差する神話的次元へと入りつつある。

この戦いの帰結は、クル王国の運命を大きく左右するだけでなく、ダルマ(正義)の理念そのものを問うものになると、多くの賢者が語っている。

— RekisyNews インド古代史面 【紀元前3009年】

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