【ワルンス 9月26日】
ホラント伯およびエノー伯ギヨーム2世が率いる遠征軍が本日、フリースラント地方南部のワルンス付近で、現地のフリース人勢力との激戦の末に壊滅し、伯爵自身も戦死した。フリース人にとっては自立の象徴となる歴史的勝利となった。
ギヨーム2世は神聖ローマ帝国によってローマ王にも推戴されていたが、その権威の強化を図るべくフリース人の服従を求めて進軍。約1万の兵を率いて湿地帯を進撃したが、地の利を活かしたフリース側の待ち伏せ戦術により、戦列は混乱。退路を断たれた部隊は壊滅状態に陥った。
とりわけ戦場となったイーゼル湖近くの湿地は、重装備の騎士団に不利な地形であり、足を取られた兵の多くが沼地で討ち取られた。ギヨーム2世もこの混乱の中で落馬し、命を落としたと伝えられている。
勝利したフリース人は、以後も長く神聖ローマ帝国およびホラント伯領の支配に抵抗し続けることとなる。
— RekisyNews 軍事面 【1345】