【山東半島 9月2日】
本日早朝、日本陸軍はドイツ帝国が租借する山東半島・膠州湾の軍港都市「青島(チンタオ)」攻略のため、陸上部隊の上陸を開始した。これにより、日英同盟に基づく対独軍事行動が本格化し、東アジアの戦局は新たな局面を迎えている。
日本政府は8月23日にドイツ帝国へ最後通牒を発し、同28日に正式に宣戦布告。連合国側としての参戦を決定した。今回の上陸は、英国軍との共同作戦の一環であり、連合軍は膠州湾の制圧を目指している。現地からの情報によれば、第一陣は師団規模でおよそ2万3千人。物資・砲兵・通信部隊も続々と揚陸されており、青島包囲網の構築が急ピッチで進んでいる。
一方、青島を守るドイツ守備隊はおよそ4千人とされるが、堅牢な要塞と近代兵器を備え、海上からの艦砲支援も見込めるため、戦闘は長期化する可能性が高い。現地住民の間ではすでに一部で避難が始まっており、膠州湾周辺は緊張感に包まれている。
政府関係者によれば、今回の作戦の目的は「東アジアの安全確保」と「日英同盟の履行」にあるとされる。しかし一部の政財界や言論界からは、「青島占領後の権益確保を狙った行動ではないか」との批判も上がっている。さらに中国政府は、日本軍の進駐に対して「中立を侵す行為」として不快感を示しており、外交摩擦の火種となる恐れもある。
海軍はすでに膠州湾封鎖を完了しており、陸海共同で青島を包囲する態勢が整いつつある。現地では、今後数日のうちに激しい砲撃戦が始まるとの見方が強まっており、東アジアの戦局は緊張を増している。
— RekisyNews 国際面 【1914年】