【ベルリン 9月1日】
本日未明、ドイツ国防軍はポーランド国境を越え、各地で大規模な軍事行動を開始した。政府は「国境付近での挑発への自衛措置」と説明しているが、実質的にはポーランド全土を対象とした侵攻であり、欧州情勢は一気に緊迫した。
ベルリン発の情報によれば、ドイツ軍は早朝4時45分、ダンツィヒ（現グダニスク）近郊で砲撃を開始。続いて空軍がワルシャワや主要鉄道網を空襲し、機甲部隊が国境を突破してポーランド西部へ突入したという。国防軍は高速移動による戦線突破を狙う「電撃作戦」を展開中で、開始から数時間で複数の拠点を制圧したとの報道もある。
一方、ポーランド政府は「主権と領土を守るため最後まで戦う」と声明を発表。ワルシャワ市内では市民が防空壕に避難する姿が見られ、ラジオは終日緊急放送を続けている。駅やバスターミナルでは徴兵された兵士たちが次々と戦地へ向かい、市内には張り詰めた空気が漂っている。
ロンドンとパリでは緊急閣議が開かれ、ドイツ軍の即時撤退を要求する最終通告が送られた模様だ。現地外交筋によれば、ドイツが応じない場合、両国は3日にも正式に宣戦布告に踏み切る見通しで、欧州は大規模戦争の危機に直面している。
国際連盟は今回の軍事行動を重大な条約違反とし、緊急会合を招集。ニューヨーク市場では株価が急落し、世界経済にも不安が広がっている。各国の首都では市民の間に動揺と不安が広がり、情勢は刻一刻と緊迫の度を増している。
欧州は今、平和か戦火かの岐路に立たされている。ドイツ軍の進撃が止まらぬ中、各国の対応次第で歴史的な大戦争へ突入する可能性が極めて高まった。
— RekisyNews 国際・欧州面 【1939年】
