英・清、南京にて講和条約締結

【南京 8月29日発】

清国と大英帝国は本日、南京において講和条約に調印し、3年にわたって続いた戦争が終結した。条約は長江下流の英艦隊旗艦「コーンウォリス号」で交わされ、清国側は欽差大臣の耆英(キイン)、イギリス側は全権代表ヘンリー・ポティンジャーが署名した。

条約の主な内容は、広州・福州・厦門・寧波・上海の5港を開港して外国貿易を認めること、香港島をイギリスに割譲すること、賠償金2,100万ドルを銀で分割支払いすることなど。これにより、従来の広州一港独占貿易体制は終焉を迎え、沿岸各地で国際取引が本格化する見通しだ。

清国ではこの突然の講和に驚きと落胆の声が広がっている。江蘇省の商人は「港が開かれれば外国商人が押し寄せ、我々の立場は一層厳しくなる」と語り、また南京市内の住民は「戦が終わるのはありがたいが、領土を失うのは耐え難い」と肩を落とした。一方、広州の一部商人からは「新しい交易の機会になる」と歓迎する声も上がっている。

ロンドンでは早くも「大英帝国の商業拡大に新たな道が開かれた」と報じられ、東インド会社関係者は「中国市場の門戸が開かれる歴史的瞬間だ」と強調した。ポティンジャー代表は「条約は公正で互恵的なものであり、両国の発展に資する」とコメントしている。

清朝政府は今後、開港地での関税制度の整備と外国商人の管理に追われることになる。

長きにわたる砲声が止んだ今、揺れる揚子江の水面に映るのは、清国の新しい時代の始まりか、それとも屈辱の影か。

— RekisyNews 国際・中国面 【1842年】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次