【南太平洋・ソロモン東方海域 8月24日】
本日未明より、双方は広範な索敵機を放って雲量の多い海域で相手艦隊を探索。正午過ぎ、別働の日本機動部隊がガダルカナル島ヘンダーソン飛行場を空襲する一方、米軍は発見報を受けた空母部隊から攻撃隊を発進させ、交錯する雷撃と急降下爆撃ののち、日本の軽空母「龍驤」が炎上・沈没した。
一方、主力同士も触接が続き、午後には日本側の急降下爆撃隊が米空母「エンタープライズ」に命中弾を与え、甲板と艦内に損傷と死傷者を出したが、消火と応急修理で同艦は戦列を維持。上空では両軍戦闘機が激しくもつれ、対空砲火とあわせて損耗が積み上がった。
海面下では潜水艦通報も相次ぎ、護衛駆逐艦は爆雷で退けつつ隊形を保持。日本側の増援輸送隊は天候の窓と夜間行動に活路を求め、米側は基地航空と艦載機の連携で封殺を狙う。スコール帯と低い雲底が視程を縮め、索敵は断続的となった。
日没後は散開した攻撃隊の収容に各艦が追われ、燃料と弾薬の補給計画が練り直される。夜襲の艦隊決戦は見送られ、双方とも対潜警戒と空襲警報に神経を尖らせた。戦果の確定はなお途上だが、初日の帰趨は「龍驤」喪失と「エンタープライズ」被弾という重い交換となった。
この海域の主導権はガダルカナル補給線の存否を左右する。航空優勢の確保、被害艦の処置、攻撃隊の再編―夜のカーテンの向こうで、次の一手が仕込まれている。
— RekisyNews 国際・戦況面 【1942年】