ミネソタ州で大規模衝突 ダコタ族が蜂起、入植地を襲撃

 【ミネソタ州 8月17日】

本日、ミネソタ州のフロンティア地帯でダコタ族による蜂起が発生し、複数の入植地が襲撃を受けた。朝から続いた襲撃では入植者に多数の死傷者が出ており、現地は一挙に緊張の渦に包まれている。州当局は急ぎ兵を派遣し、治安回復を試みているが、被害は拡大しつつある。

発端となったのは、ダコタ族の不満の高まりだ。連邦政府が約束した年貢物資の供給が滞り、飢えに直面した部族の間で不満が噴出。加えて土地の収奪や差別的な扱いが積み重なり、遂に武力行動へと至ったとみられる。今朝早く、ダコタの戦士たちは入植地を急襲し、民家や商店を襲撃。目撃者によれば「銃声と叫び声が響き渡り、人々は逃げ惑った」という。

州都セントポールには続々と避難民が押し寄せており、当局は臨時の収容所を設置。ある避難者は「家族を失い、今も震えが止まらない」と涙ながらに語った。被害の全貌はまだ不明だが、農地の焼失や鉄道施設への被害も伝えられており、経済的打撃も避けられない。

州知事は声明を発し、「治安の回復と住民の保護を最優先とする」と強調。すでに連邦軍への支援要請がなされ、近隣の砦から兵士が派遣される見通しだ。だが、現地の広大な地形とダコタ族の機動力を考えれば、鎮圧には時間を要するとの見方が強い。

地元紙は「長年放置されてきた矛盾が、ついに暴発した」と論じており、州全体に不安が広がっている。小さな衝突にとどまらず、広域戦闘に発展する可能性も否定できず、今後の動向に大きな注目が集まっている。

— RekisyNews 国際・社会面 【1862年】

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