サンピエールで独立派が勝利 ―― ケベック包囲戦、カナダ人民兵同士が激突

【サンピエール 3月25日】

本日、ケベック市の南に位置するサンピエール村付近において、大陸軍(アメリカ独立派)を支持する部隊と、イギリス政府を支持するロイヤリスト民兵の間で激しい戦闘が発生した。アメリカ独立戦争の「カナダ侵攻作戦」が続く中、今回の「サンピエールの戦い」は、同じカナダ人同士が思想を違えて戦うという、極めて痛ましい局面を迎えている。

事の発端は、イギリス側の将校ルイス・リェナール・ド・ボージューが、ケベック市を包囲する大陸軍を攻撃するため、ロイヤリストの民兵を集結させたことにある。これに対し、独立派に協力するカナダ人民兵と大陸軍の小部隊は、ロイヤリスト軍の拠点を急襲。不意を突かれたロイヤリスト側は激しく動揺し、短時間の戦闘の末に独立派が決定的な勝利を収めた

この戦闘により、ロイヤリスト側は数名の戦死者を出し、30名以上が捕虜となった。注目すべきは、両軍の兵士の中に、同じ村から徴兵された知り合いや親族が含まれていたという事実だ。独立への熱望と王室への忠誠が、平和な農村に深い亀裂を生じさせている。大陸軍側はこの勝利により、ケベック市包囲を維持するための後方の安全を一時的に確保した形だ。

昨年末のケベックの戦いでの敗北以降、苦境に立たされていた大陸軍にとって、今回の勝利は士気を高める重要な節目となった。しかし、イギリス軍の増援が春の訪れとともにセントローレンス川を遡上してくることが予想されており、カナダにおける独立の成否は依然として予断を許さない。自由を求めるアメリカの理想が、北の大地で根付くのか、あるいはイギリスの強固な支配が続くのか。サンピエールの焼け跡には、冷たい春の風が吹き抜けている。

— RekisyNews 海外面 【1776年】

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