【パリ 3月21日】
第一次世界大戦の膠着状態を打破すべく、ドイツ軍が本日、驚愕の秘密兵器による攻撃を開始した。パリ砲と名付けられたこの超長距離列車砲は、戦線から約120キロメートルも離れたフランスの首都パリを直接狙撃。突如として降って湧いた巨大な爆発に、パリ市民は「空襲か」と疑ったが、敵機の影はどこにもなかった。
この巨砲は、成層圏に達する弾道を描いて砲弾を飛ばすという、史上初の弾道技術を駆使している。軍事的な破壊力以上に、日常を過ごす市民の頭上に「どこからともなく死が降ってくる」という心理的恐怖は計り知れない。初日の砲撃で早くも市街地に被害が出ており、教会や住宅が破壊された。
ドイツ軍はこの「春季攻勢」に合わせ、科学の粋を集めた破壊兵器でフランスの戦意を挫く狙いだ。100キロメートル以上の彼方から飛来する死の礫は、近代戦争がもたらす無差別な暴力の極致を体現している。花の都パリは、見えない巨砲の脅威に晒され、凍りついた。
— RekisyNews 社会面 【1918年】
