ジェームズ前王、アイルランド上陸 ── ウィリアマイト戦争、火蓋を切る

【キンスール 3月12日】

本日、名誉革命によりロンドンを追放された前イングランド王ジェームズ2世が、フランス艦隊の護衛を受け、アイルランド南部の港町キンスールに上陸した。これにより、新王ウィリアム3世の王位継承を認めない「ジャコバイト」勢力による反攻作戦、いわゆるウィリアマイト戦争が本格的に開始された。

ジェームズ2世は、フランス王ルイ14世から提供された多額の軍資金と精鋭のフランス軍士官らを伴い、アイルランドのカトリック勢力を糾合してイングランド王位の奪還を目論んでいる。アイルランドの大部分を支配するカトリック教徒たちは、ジェームズ氏を「真の王」として熱狂的に迎え入れており、ダブリンへ向けての進軍も間近と見られている。

一方、北部のアルスター地方に住むプロテスタント入植者たちは、新王ウィリアム3世への忠誠を誓い、ジェームズ軍の進撃を阻止すべく武装化を進めている。ロンドン当局は、このアイルランドでの動乱を「欧州のプロテスタントの自由を脅かす重大な反乱」と位置づけ、大規模な遠征軍の派遣を準備中だ。

この戦争は、単なる二人の王の争いではない。太陽王ルイ14世率いるフランスと、ウィリアム3世が主導する対仏同盟との、欧州の覇権を賭けた巨大な紛争の一部である。エール(アイルランド)の緑の大地が、カトリックとプロテスタント、そして英仏二大国の野望が激突する血塗られた戦場となるのは、もはや避けられない情勢だ。

— RekisyNews 軍事面 【1689年】

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