【トリポリ 2月16日】
北アフリカ・トリポリ沖で本日未明、合衆国海軍の若き士官スティーブン・ディケーター中尉率いる一隊が港内へ潜入し、先に拿捕されていた米フリゲート艦「フィラデルフィア」を焼却する大胆な作戦を決行した。
同艦は昨年、浅瀬に座礁したのちトリポリ側に拿捕され、軍港内に係留されていた。敵の戦力として再利用されることを防ぐため、米側は小型帆船に偽装して港へ接近。夜陰に紛れて乗り込み、敵艦内を制圧したうえで火を放ち、艦体を完全に焼失させたという。
作戦は短時間で完了し、参加した将兵はほぼ無傷で撤退に成功したと伝えられる。港内に立ちのぼる炎は遠方からも確認され、トリポリ側に大きな衝撃を与えた模様だ。
今回の行動は、バーバリ諸国との交戦が続く中で行われたもので、海上貿易の安全確保を掲げる合衆国の強い意思を示すものと見られている。海軍関係者の間では、「歴史に残る大胆な奇襲」との声も上がっている。
地中海を舞台とする緊張はなお続くが、今回の成功は若い海軍の士気を大いに高めるものとなりそうだ。
— RekisyNews 国際面 【1804年】
