【鹿児島 2月15日】
本日、薩摩の西郷隆盛が率いる私学校生徒らの部隊が、熊本方面へ向けて鹿児島を出発した。隊列は早朝より整えられ、銃器を携えた若者らが続々と城下を進み、沿道には不安と期待が入り混じった表情で見送る人々の姿が見られた。
発端は、政府が鹿児島の火薬庫を密かに調査したとの報が伝わったことにある。これを挑発と受け取った私学校側は挙兵を決意し、「政府の真意をただすため上京する」との名目で進軍を開始したとされる。実際の目標がどこにあるのか、明確な説明はなされていない。
熊本城には政府軍が駐屯しており、双方の緊張は高まっている。薩摩側は士気高く、旧来の武士層を中心に結束を固めているが、政府側も徴兵制に基づく近代的軍備を整えていると伝えられる。
城下の商家の主人は「まさか再び刀や銃が行き交う世になるとは」と語り、動揺を隠せない様子であった。西郷は沈着な面持ちで隊列を見送り、新政府との対立が武力衝突へ発展する可能性も否定できない情勢である。
事態は今後、熊本の地で重大な局面を迎える見通しだ。
— RekisyNews 社会面 【1877年】
