【丹波国 2月14日】
丹波国黒井城を包囲していた織田家臣・明智光秀の軍勢が、本日、城方と通じた波多野秀治・秀香兄弟の翻意により形勢を失い、やむなく退却したとの報が入った。丹波平定を進める光秀にとって大きな挫折となる。
光秀は主君・織田信長の命を受け、丹波攻略の任を帯びて昨年より黒井城を包囲。城主・赤井直正の拠る堅城を兵糧攻めにし、周辺国人衆の調略を進めていた。なかでも波多野氏は有力な在地勢力として注目され、協力が得られれば包囲網は完成するはずであった。
しかし本日、波多野兄弟が城方と通じて背後から明智軍を脅かす動きを見せ、各地で戦線が混乱。補給路の安全が損なわれたことから、光秀は兵の損耗を避けるため撤退を決断したと伝えられる。
黒井城は依然として落ちず、丹波情勢は流動化している。信長の勢力拡大に抗する丹波国人衆の結束が改めて示された格好だ。光秀が態勢を立て直し、再び攻勢に出るのか、今後の動向が注目される。
— RekisyNews 戦国面 【1576年】
