【伊予国 2月6日】
本日、西国一帯を根拠とする武士・藤原純友が、朝廷の支配に背き兵を挙げたとの報が各地に伝わった。伊予国を中心に活動してきた純友は、これまで海賊討伐を任じられる立場にあったが、次第に在地勢力を糾合し、ついに公然と武装蜂起に踏み切った形である。
純友は藤原氏の一門に連なる人物で、瀬戸内海の海上交通に精通し、水軍を自在に操ることで知られてきた。近年、地方では国司による苛斂誅求や政治の乱れが続き、在地の不満は高まっていたとされる。関係者の話では、純友はこうした民心を背景に兵船を集め、国府や官物輸送を脅かす動きを見せているという。
朝廷では事態を重く見ており、すでに追討の準備に入ったとの情報もある。中央から派遣される官軍に対し、海上を主戦場とする純友勢がどこまで抗するのか、行方は予断を許さない。西国の動揺は都にも伝わり、貴族の間では「承平の世を揺るがす大事」との声が上がっている。
今回の挙兵は、地方武士が自らの力をもって朝廷に挑む異例の事態であり、今後の政情に少なからぬ影響を及ぼすと見られる。西国の海を舞台に広がるこの争乱が、どのような結末を迎えるのか、朝野の注目が集まっている。
— RekisyNews 社会面 【940年】
