ソ連軍、リトアニアへ軍事介入開始 独立運動に重大局面

【ビリニュス 1月11日】

バルト三国の一角リトアニアで進められてきた独立運動は、本日、重大な転機を迎えた。ソビエト連邦軍が首都ビリニュスを中心に軍事介入を開始し、独立を宣言していたリトアニア共和国に対し、実力行使に踏み切った。

現地からの情報によれば、ソ連軍は戦車や装甲車両を動員し、放送施設や政府関連機関の周辺に展開した。特に国営放送局や通信拠点は重点的に制圧対象とされ、独立派による情報発信を遮断する狙いがあるとみられている。市民らは非武装のまま施設周辺に集まり、即席のバリケードを築いて抗議を続けたが、緊張は急速に高まっている。

リトアニアは前年3月、ソ連構成共和国として初めて独立回復を宣言し、民族自決を掲げてきた。しかし、ソ連中央政府はこれを違法とし、経済封鎖や政治的圧力を加えてきた経緯がある。今回の軍事介入は、力によって独立の動きを封じ込めようとする姿勢を鮮明にしたものと受け止められている。

市内では負傷者が出たとの情報もあり、市民の間には不安と憤りが広がっている。国際社会も事態を注視しており、西側諸国からは自制を求める声が上がり始めた。冷戦終結後の欧州秩序を占う試金石として、リトアニア情勢は一層の注目を集めそうだ。

— RekisyNews 国際面 【1991年】

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