【東京 3月12日】
本日、政府は官公庁における新たな休日制度を定める「太政官布告第27号」を発した。これにより、長らく慣習となってきた「一六(いちろく)日」の休日は廃止され、来月4月1日より、世界標準である「日曜日」を全休、土曜日を正午までの半休とする新制度が導入される。
わが国では明治5年の改暦以来、毎月1、6、11、16、21、26日を休日とする「一六法」を用いてきた。しかし、条約改正を目指し欧米列強と対等に渡り合おうとする中で、外交官や「お雇い外国人」との業務連絡に支障をきたす場面が増加。今回の断行は、日本の官僚機構を完全に西欧のリズムへと同期させる狙いがある。
特に注目を集めているのは、土曜日の「半休」である。正午の合図に撃たれる大砲(ドン)の音と共に業務を終えることから、早くも巷では「半ドン」という俗称が広まりつつある。この制度変更により、丸の内の官庁街では、週末を家族と過ごしたり、新たな娯楽に興じたりする「近代的な休日」の風景が生まれることが予想される。
一方、長年の商習慣を持つ民間の大店(おおだな)や農村部では、依然として旧来の暦や節句に基づいた生活が続いており、官民の間で時間感覚のズレが生じる懸念も指摘されている。しかし、政府主導によるこの「日曜休日制」の導入は、文明開化を象徴する時計の針を、また一歩大きく進めるものとなるだろう。
— RekisyNews 社会面 【1876年】
