【首里 3月11日】
本日、明治政府の内務大書記官・松田道之氏が、随員や警察官らを引き連れて首里城へ入り、琉球藩の廃止と沖縄県の設置を正式に通告した。これにより、1872年から続いていた「琉球処分」は最終局面に達し、琉球王国の歴史は大きな転換点を迎えた。
松田氏は、国王(琉球藩王)尚泰に対し、直ちに首里城を明け渡し、東京へ移住するよう命じる明治天皇の詔勅を伝達した。会場周辺は不測の事態に備え、武装した警察官や陸軍部隊が物々しい警戒にあたっており、政府の断固たる武力行使の構えに、城内は沈痛な面持ちに包まれた。
通告を受けた尚泰王は、数日内に首里城を去り、中城御殿へと移る見通しだ。政府は今後、鍋島直彬氏を初代沖縄県令に任命し、旧来の租税制度や慣習を維持しながらも、段階的に日本本土と同様の行政システムへの移行を進める方針である。
清国との外交問題を抱えながらも強行された今回の措置により、琉球は名実ともに日本の版図として確定することになる。先祖代々の城を追われる王族や士族らの困惑をよそに、南方の島々は今、近代国家・日本の一部として新たな歩みを始めようとしている。
— RekisyNews 政治面 【1879年】
