ファッションドール「バービー」誕生

【ニューヨーク 3月9日】

本日、ニューヨークで開催中の国際おもちゃフェアにおいて、マテル社が開発した新型人形「バービー」が初公開された。これまでの「抱き人形」の概念を根底から覆す、洗練された大人のプロポーションを持つこのドールは、会場を訪れたバイヤーや関係者の視線を釘付けにしている。

バービーの開発者であるルース・ハンドラー氏は、子供たちが赤ちゃんの世話を模した遊びだけでなく、未来の自分を投影できるような「大人の女性」の人形を求めていることに着目。ドイツの「リリ(Lilli)」という人形からヒントを得て、マテル社の技術を結集させ、この優雅な11.5インチのプラスチック製ドールを完成させた。

初公開されたモデルは、大胆なゼブラ柄の水着を身にまとい、シックなサングラスを頭に乗せたスタイル。最大の特徴は、別売りのアウトフィットを買い足すことで、最新のパリ・モードや看護師、客室乗務員といった「様々な職業」の女性に変身できる点にある。これは、少女たちが自らの将来に無限の可能性を見出すための、全く新しい遊びの提案である。

価格は一体3ドル。当初、業界内では「あまりに大人びていて子供には受け入れられない」という懐疑的な声もあったが、本日のお披露目での爆発的な注目度は、その懸念を吹き飛ばすものとなった。

ピンクのパッケージに包まれたこの小さな女性は、単なる玩具の枠を超え、世界中の少女たちのファッションリーダーとして、そして文化の象徴として、新たな歴史を歩み始めた。本日、1959年3月9日は、バービーという永遠のアイコンが世界に産声をあげた記念碑的な一日となるだろう。

— RekisyNews 社会面 【1959年】

アイキャッチ画像 Originally published by the Los Angeles Times. Photographer unknown; Restored by Adam Cuerden – https://digital.library.ucla.edu/catalog/ark:/21198/zz0002qg0b, CC 表示 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=135030063による

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