ルーズベルト大統領、特別議会を招集 ── 「最初の100日」で恐慌打倒へ

【ワシントン 3月9日】

本日、フランクリン・ルーズベルト大統領が招集した第73回特別議会が開会され、疲弊しきったアメリカ経済を再建するための大規模な立法措置「ニューディール政策」が始動した。大統領は就任からわずか5日目にして、銀行の連鎖倒産という国家的危機を食い止めるべく、議会に対し超党派の協力を強く要請した。

議会は開会直後、大統領が提出した「緊急銀行救済法」をわずか数時間で可決。本日中に大統領の署名を経て成立した。この法律は、全米の銀行を一斉休業(バンク・ホリデー)させた上で、政府が資産状況を検査し、健全と認められた銀行から順次営業を再開させるものである。これにより、預金者の不安を払拭し、崩壊寸前だった金融システムの信頼回復を狙う。

本日の開会は、今後「最初の100日」として歴史に刻まれることになる、怒涛の立法ラッシュの幕開けに過ぎない。大統領は、農業調整法(AAA)やテネシー川流域開発公社(TVA)の設立など、失業対策と景気浮揚を目的とした一連の基本法案を次々と議会へ送る構えだ。

議事堂周辺には期待と不安の入り混じった空気が漂っているが、大統領の強力なリーダーシップの下、停滞していた政治はかつてない速度で動き始めた。1200万人を超える失業者と、閉ざされた銀行の窓口。絶望の淵にある国民に対し、ワシントンから放たれた「行動」という名のメッセージは、再起への確かな灯火となるだろうか。

— RekisyNews 経済面 【1933年】

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