アミスタッド号アフリカ人の「自由」を承認 ── 奴隷貿易の不法性を断罪

【ワシントン 3月9日】

本日、合衆国最高裁判所(ジョセフ・ストーリー裁判官執筆)は、奴隷船アミスタッド号で反乱を起こし、米国に拿捕されていたアフリカ人たちの処遇について、彼らが法的に自由人であることを認める判決を下した。この決定により、指導者シンケ(セングベ・ピエ)をはじめとするアフリカ人たちは、拘束を解かれ、故郷アフリカへの帰還が認められることになる。

事件の発端は1839年。スペインの奴隷商人がアフリカから不法に拉致した53名のアフリカ人が、キューバへ向かうアミスタッド号の船内で反乱を起こし、船を制圧。その後、米国沿岸警備隊によって拿捕された。スペイン政府や合衆国政府(ヴァン・ビューレン政権)は彼らを「所有物(奴隷)」として返還・処罰するよう主張したが、最高裁はこれにNOを突きつけた。

判決の鍵となったのは、国際的な奴隷貿易が既に不法とされていた事実だ。最高裁は、彼らがアフリカから不当に拉致された時点で、スペインの法律下でも奴隷とは認められず、自分たちを解放するために暴力を行使したことは正当防衛であるとの判断を示した。

弁護側として法廷に立ったジョン・クインシー・アダムズ元大統領は、独立宣言の精神を引用し、数日間にわたる熱弁で裁判官たちの良心に訴えた。本日、判決が読み上げられると、支援者たちは歓喜に沸き、奴隷制廃止論者たちは「真理と正義の勝利だ」と声を上げた。

この判決は、単に一隻の船を巡る法争ではなく、人間を物として扱う制度の不当性を最高司法機関が認めた重大な前例となる。アフリカへの長い帰路を前に、シンケたちは自由の重みを噛み締めている。

— RekisyNews 社会面 【1841年】

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