日本経済は「竹馬」の上 ── ドッジ氏、超緊縮財政を勧告

【東京 3月7日】

本日、GHQ経済顧問のジョゼフ・ドッジ氏は帝国ホテルで内外記者団と会見し、日本のインフレ収束と経済自立を目指す抜本的な財政引き締め策、通称「ドッジ・ライン」を発表した。ドッジ氏は現在の日本経済を、米国の援助と国内の補助金という二本の棒に支えられた「竹馬経済」であると断じ、足元を固めるための過酷な外科手術が必要であると強調した。

発表された計画の柱は、徹底した超均衡予算の編成である。国全体の収入以上の支出を一切認めない「赤字ゼロ」の姿勢を求め、戦後膨らみ続けた通貨供給量を絞り込むことで、狂乱物価の抑制を狙う。さらに、複雑に入り組んでいた輸出入の補助金を全廃し、国際社会への復帰を見据えた単一為替レートの早期設定を求めた。

ドッジ氏は「竹馬の足をあまり高くしすぎると、転んで首の骨を折る危険がある」と警告し、日本が自らの足で歩くためには、現在の保護政策を捨て去るほかないと主張した。この方針は、政府の「経済安定9原則」をさらに強化するものであり、吉田茂内閣にとっても極めて厳しい財政運営を強いるものとなる。

市場では、この「ドッジ旋風」によってインフレが収まることへの期待がある一方で、急激なデフレによる中小企業の倒産や失業者の増大を懸念する声が急速に高まっている。戦後復興の大きな転換点となるこの政策が、日本を自立へ導くのか、あるいは深刻な不況へ突き落とすのか。日本経済は今、出口の見えない試練の季節を迎えようとしている。

— RekisyNews 経済面 【1949年】

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