平家、栄華の頂点へ ── 平清盛公の女、徳子様が「中宮」に冊立

【平安京 3月6日】

本日、太政大臣・平清盛公の次女である平徳子(たいらの とくこ)様が、第80代・高倉天皇の中宮に冊立(さくりつ)された。武家出身の女性が中宮という最高位の后の座に就くのは、わが国の歴史上初めての快挙である。これにより、平家一門の権勢はいよいよ盤石なものとなり、「平氏にあらずんば人にあらず」とまで謳われる全盛時代を象徴する出来事となった。

徳子様は現在18歳。高倉天皇(11歳)よりも年上の后として、宮中に入内された。この婚姻は、清盛公が外戚(天皇の母方の親族)として政治の実権を握るための高度な政治戦略の一環であり、後白河法皇と平家一門の協調関係を象徴する「政略結婚」としての側面が強い。

本日の冊立の儀式は、平安京の内裏(だいり)において厳かに執り行われた。平家一門の公卿たちが居並ぶ中、徳子様はきらびやかな十二単を纏い、威風堂々とした立ち振る舞いを見せられたという。清盛公は、愛娘を中宮に押し上げることで、かつての藤原氏が行った「摂関政治」を平家の手で再現しようとしている。

しかし、この異例の出世に対し、古くからの公家社会や比叡山などの寺社勢力からは、平家の専横を危惧する声も漏れ聞こえている。また、法皇と清盛公の間の微妙なパワーバランスが、この婚姻によって維持されるのか、あるいは新たな対立の火種となるのか、京の都の識者たちは固唾を飲んで見守っている。

徳子様が今後、東宮(世継ぎの皇子)を無事に出産されるか否かが、平家の運命を大きく左右することになるだろう。早春の京を彩るこの華やかなニュースは、武士が政治の中枢を担う新たな時代の到来を、天下に知らしめるものとなった。

— RekisyNews 政治面 【1172年】

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