イタリアの新たな声 ── ミラノにて『コリエーレ・デラ・セラ』創刊

【ミラノ 3月5日】

本日、イタリア北部の中心都市ミラノにおいて、新たな日刊紙『コリエーレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)』が産声を上げた。創刊者のエウジェニオ・トレヴェス氏と、共同経営者のマルチェッロ・サッリーニ氏の手により、ミラノの街頭で記念すべき第一号が販売された。

誌名はイタリア語で「夕刊の使者」を意味し、その名の通り、夕刻に最新のニュースを市民に届けることを目的としている。創刊号はわずか4ページという構成ながら、政治、経済、そしてミラノの社会情勢を鋭く切り取る姿勢を見せている。価格は5チェンテージミと抑えられており、広く一般市民の手に行き渡ることを目指している。

イタリア統一(リソルジメント)から十数年が経過し、国家としての基盤を固めつつある中、ミラノは商工業の要として急速な発展を遂げている。初代編集長を務めるトレヴェス氏は、特定の政党に偏ることのない「独立不羈(どくりつふき)」の精神を掲げており、教養ある中産階級や実業家層から大きな期待を集めている。

トレヴェス氏は創刊の辞において、「我々の使命は、真実を迅速に、公正に伝えることにある」と宣言した。スカラ座の最新公演情報から国際情勢まで、ミラノ市民の知的好奇心を満たす新たな媒体として、この「使者」がイタリアの世論にどのような影響を与えていくのか、その前途に注目が集まっている。

— RekisyNews 海外面 【1876年】

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