【東京 3月4日】
日本相撲協会は本日、大相撲春場所(12日初日・大阪府立体育会館)の番付編成会議を開き、ハワイ出身の高見山大五郎(22歳、高砂部屋)の新十両昇進を正式に決定した。1,500年以上の歴史を誇る大相撲において、外国出身者が「関取」の座を射止めるのは史上初の快挙である。
本名ジェシー・クハウルア。1964年、ハワイのオアフ島から単身来日し、高砂部屋の門を叩いてから3年。言葉の壁や激しい稽古、慣れない食生活に耐え抜き、ついに白房の下を歩く権利を掴み取った。190センチを超える長身と165キロの巨体を武器にした突き押し相撲は、幕下上位でも圧倒的な破壊力を見せてきた。
高見山は昇進の報を受け、「信じられない。嬉しいです。ハワイの両親に早く伝えたい」と、たどたどしいながらも力強い日本語で喜びを語った。師匠の高砂親方(元横綱・前田山)は、「ジェシーは本当によく辛抱した。彼の努力こそが、この歴史的な扉をこじ開けたのだ」と愛弟子の成長を称えた。
角界では「外国人に相撲の心は理解できるのか」という保守的な声も少なくなかった。しかし、高見山のひたむきな土俵態度と茶目っ気のある人柄は、すでに多くのファンの心を掴んでいる。彼が締める「白まわし」は、大相撲が国際的な広がりを見せる新たな時代の象徴となるだろう。
春場所からは、付け人が付き、給金(力士養老金)が支払われる「関取」としての土俵が始まる。ハワイから来た巨漢が、伝統の土俵にどのような新しい風を吹き込むのか。浪速のファンのみならず、日本中の注目が集まっている。
— RekisyNews 大相撲面 【1967年】
