【ニューギニア東部 3月2日】
大本営海軍報道部は本日、ニューギニア島ラエへの増援を目的としたわが軍の強力な輸送船団が、ビスマルク海において米豪連合軍の猛烈な航空攻撃を受け、多大な被害を出したと発表した。昨日から続くこのビスマルク海海戦において、連合軍は低空からの特殊な爆撃法を駆使し、わが精鋭護衛艦隊の防空網を突破。ラエ攻略の要となる増援部隊は壊滅的な打撃を被った模様だ。
今回の海戦で特筆すべきは、米第5空軍が実戦投入した「跳躍爆撃(スキップ・ボンビング)」の威力だ。連合軍のB-25爆撃機などは、海面すれすれの超低空で接近し、爆弾を水面で跳ねさせて艦船の舷側に直撃させる戦法を展開。これにより、従来の水平爆撃や急降下爆撃を想定していたわが軍の対空砲火は無力化され、輸送船および駆逐艦が次々と炎上、沈没に追い込まれた。
沈没した船団には、歩兵第51師団の主力など数千名の将兵が分乗しており、海上に投げ出された生存者に対しても、連合軍機による執拗な機銃掃射が行われているとの悲痛な報告が入っている。わが零式艦上戦闘機隊も懸命の空中戦を挑んだが、数に勝る敵戦闘機群に阻まれ、船団を死守することは叶わなかった。
この敗北により、ラエおよびサラマウア方面への補給路は事実上断絶した。ガダルカナル島撤退に続き、南東方面の戦局は極めて深刻な局面を迎えている。帝国陸海軍は今後、大型輸送船による増援を断念し、潜水艦や「大発(上陸用舟艇)」による夜間決死の小規模輸送に頼らざるを得ない、厳しい戦いを強いられることになる。
— RekisyNews 戦況・海事面 【1943年】
