【セイラム村 3月1日】
マサチューセッツ湾植民地のセイラム村において本日、悪魔と結託して村人を呪ったとされる女性3名に対する本格的な審問が開始された。年初から続く少女たちの「謎の異常行動」に端を発したこの騒動は、ついに司法の場へと持ち込まれ、植民地全体を震撼させる魔女裁判へと発展した。
本日、治安判事の前に引き出されたのは、カリブ海出身の奴隷ティトゥバ、貧困層のサラ・グッド、そして寝たきりの生活を送っていたサラ・オズボーンの3名である。審問の場では、告発者である少女たちが激しく悶え、悲鳴を上げるなどの異常な様子を見せ、「彼女たちが悪霊を使って私たちを苦しめている」と主張。緊迫した空気の中、村人たちは恐怖と疑心暗鬼に包まれている。
特に、奴隷のティトゥバが「黒い男が現れ、本に名前を書くよう命じられた」と魔女である自白を始めたことで、法廷は騒然となった。彼女の証言は、村の中にさらに多くの魔女が潜んでいる可能性を示唆しており、今後告発の連鎖が広がることは避けられない情勢だ。
厳格なピューリタンの信仰が支配するこの地において、目に見えない「霊的証拠」がどこまで司法に採用されるのか。理性を欠いた集団心理が暴走を始める中、清廉なはずのセイラム村は、かつてない暗黒時代へと足を踏み入れようとしている。
— RekisyNews 社会面 【1692年】
