砂漠の嵐、止む ── 湾岸戦争、多国籍軍の勝利で終結

【クウェートシティ 2月28日】

1990年8月のイラク軍によるクウェート侵攻から約半年。中東を揺るがした湾岸戦争は本日、多国籍軍による圧倒的な攻勢を経て、戦闘停止に至った。ブッシュ米大統領はワシントンで「クウェートは解放され、イラク軍は敗北した」と宣言。1月中旬に開始された「砂漠の嵐」作戦は、わずか100時間の地上戦を経て、劇的な幕引きを迎えた。

戦場となったクウェート市内では、敗走するイラク軍が油井に放火し、黒煙が空を覆う凄惨な光景が広がっている。しかし、街に戻った市民たちはクウェート国旗を振り、解放の喜びを爆発させている。多国籍軍は、最新鋭の精密誘導兵器や圧倒的な航空戦力を駆使し、イラク軍の防衛線を短期間で瓦解させた。この戦いは、情報の優劣が勝敗を分かつ「ハイテク戦争」の幕開けを世界に強く印象づけた。

一方で、敗れたイラク国内では、サダム・フセイン大統領が依然として権力を維持しており、今後の停戦交渉や国内の混乱が懸念されている。また、多国籍軍への多額の資金援助を行った日本においても、人的貢献のあり方を巡る議論が再燃しており、国際社会における日本の役割が改めて問われている。

半世紀にわたる冷戦が終焉を迎え、新たな国際秩序が模索される中で起きたこの戦争。圧倒的な力による紛争解決は、平和への道標となるのか、あるいは新たな火種となるのか。砂漠に静寂が戻る中、世界は「新世界秩序」の真価を注視している。

— RekisyNews 国際・軍事面 【1991年】

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