雪原の激突、フィンランド戦車隊の初陣 ── ホンカニエミの戦い

【ホンカニエミ 2月25日】

ソ連軍の猛攻に晒されるカレリア地峡において本日、第二次世界大戦・冬戦争の中でも特筆すべき「ホンカニエミの戦い」が幕を開けた。守勢を強いられていたフィンランド軍は、今回初めて戦車部隊を実戦投入。雪深い森林地帯において、圧倒的な物量を誇るソ連軍の進撃を食い止めるべく、乾坤一擲の反撃を開始した。

今回の戦闘の背景には、要衝ヴィープリへの道を死守せんとするフィンランド軍の悲壮な決意がある。投入されたのは、英国製を改造したヴィッカース 6トン戦車を中心とする第4戦車中隊である。これまで対戦車砲や対戦車手榴弾に頼ってきたフィンランド軍にとって、自軍の装甲部隊による反撃は士気高揚の盤石な一手となるはずだった。しかし、急造の部隊は無線機の欠如や極寒による故障という過酷な条件下で、数倍の規模を誇るソ連軍のT-26、T-28戦車群に立ち向かっている。

現場となったホンカニエミの鉄道駅周辺は、氷点下の冷気と硝煙に包まれ、視界を遮る吹雪の中で鉄獣たちが咆哮を上げている。フィンランド軍の歩兵部隊は戦車との密接な連携を試みるも、ソ連軍の猛烈な砲火により苦戦を強いられている模様だ。ある前線の士官は「我々の鋼鉄は薄いが、背負っている国土の重みは彼らとは違う」と、雪にまみれた顔で闘志を露わにした。

初の戦車戦という歴史的試練が、フィンランド軍の防衛戦術にいかなる教訓を残し、「冬の戦争」の帰趨をいかに左右するのか。白銀の地獄と化した雪原で繰り広げられるこの死闘は、小国が大国に挑む不屈の精神の象徴として、その行方が鋭く注目される。

— RekisyNews 戦報 【1940年】

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