「アラモの戦い勃発。メキシコ大軍がテキサス独立派の砦を包囲

【サンアントニオ 2月23日】

北米大陸の命運を分かつ凄惨な包囲戦が、ついに幕を開けた。本日、独裁的権力を振るうサンタ・アナ将軍率いるメキシコ軍主力部隊が、サンアントニオの街に到着。独立を叫ぶテキサス入植者たちが立てこもるアラモ伝道所への包囲攻撃を開始した。これは、メキシコからの分離独立を目指すテキサス共和国と、中央集権を維持せんとするメキシコ政府によるテキサス独立戦争の決定的な局面である。圧倒的な兵力差を前に、守備隊がいかなる抵抗を見せるのか、広大な荒野に緊張が走っている。

今回の衝突の背景には、メキシコ憲法廃止に伴う入植者たちの不満と「自治権」を巡る激しい対立がある。アラモに陣取るのは、ウィリアム・トラヴィス中佐や伝説的な開拓者ジム・ボウイ、そして元連邦下院議員のデヴィ・クロケットらを含む約200名の志願兵たちである。対するメキシコ軍は数千の精鋭を数え、「反逆者に慈悲なし」を象徴する赤い旗を掲げて無条件降伏を要求。守備隊はこれに対し、砦の砲声をもって回答し、自由のための徹底抗戦を選択した。

現場となったアラモ伝道所の周囲は、メキシコ軍が放つ大砲の轟音と砂塵に包まれている。崩れかけた石壁の背後では、男たちが銃を手入れし、死を覚悟した決死の防衛線を敷いている。トラヴィス中佐は「勝利か、さもなくば死か」と綴った救援要請の書簡を外部へ放ったが、包囲網は刻一刻と狭まりつつある。冷たい風が吹き抜ける中、砦内に響くのは軍靴の音と、時折聞こえるクロケットの奏でるフィドルの音色だけである。ある兵士は「我々の血が、テキサスに自由の種を撒くことになるだろう」と、静かながらも悲壮な決意を口にした。

このアラモの戦いにおける犠牲が、全テキサスの入植者たちを結束させ、「アラモを忘れるな」という強烈な合言葉を生んでいくのではないかとの見方もある。また、この絶望的な防衛戦が時間を稼ぎ、後のサンジャシントの戦いにおけるテキサス軍の反撃と勝利の礎となるのか。崩落する石壁に刻まれる男たちの矜持が、北米の地図をいかに書き換えるのか鋭く注目される。

— RekisyNews 戦報 【1836年】

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