8センチ・シングルCD、国内で店頭発売 ーー 小さな円盤が音楽売り場を変える

【東京 2月21日】

本日、日本国内で8センチサイズのシングルCDが店頭で初めて販売された。従来のレコード盤やカセットに加え、12センチCDに続く新しい規格として、ヒット曲を手軽に1枚で買える形を打ち出す。小型の円盤は持ち運びやすく、ジャケットもコンパクトで、売り場では専用什器や透明ケースが並び始めた。再生には8センチアダプターを用いる方式が主流とされ、対応機器の案内札を添える店も出ている。

背景として、家庭ではCDプレーヤーが徐々に普及し、音の劣化が少ないことや頭出しの容易さが評価されてきた。これまで単曲は7インチ盤やカセットが担っていたが、CDの規格で単曲を展開できれば、音質面と利便性の両方で新しい需要を掘り起こせるとの見方がある。一方で、アダプターの扱いに慣れない利用者への配慮、薄型ケースの破損や万引き対策、価格帯の受け止められ方など課題も多い。レコード会社はシングル市場の活性化を期待し、カップリング曲やジャケット仕様で差別化を図る構えだ。

きょう午後、都内のレコード店では新設コーナーの前に若者が足を止め、手のひらほどのケースを光にかざして盤面の反射を眺めた。店員は「アダプターはこちら」と説明を繰り返し、レジ前には試し買いの客が列を作ったという。小さな円盤が、購入の習慣と売り場の景色をどう変えていくか注目される。— RekisyNews 文化面 【1988年】

アイキャッチ画像 103momo (トーク · 投稿記録) – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5255083による

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