九州の空に「スポーツ」の号外 ── 西日本スポーツ、待望の創刊

【福岡 2月21日】

戦後復興が加速し、大衆娯楽への熱望が高まる中、九州・福岡の地に新たなスポーツメディアが誕生した。本日、西日本新聞社は九州初の本格的なスポーツ紙『西日本スポーツ』(西スポ)を創刊した。地元・福岡を本拠地とするプロ野球球団西鉄ライオンズの隆盛を背景に、地域のスポーツ熱を代弁する存在として、福岡市内の販売店や駅頭では早朝から新聞を手にする熱烈なファンの姿が目立っている。

創刊号の紙面を大きく飾ったのは、やはり「野武士軍団」の異名をとる西鉄ライオンズの動向である。三原脩監督率いるチームは、昨年悲願のパ・リーグ初優勝を果たしており、さらなる躍進を期待する地元の声は大きい。西日本スポーツは、単なる試合結果の速報に留まらず、選手の素顔や戦術解析、さらには大相撲、競輪、芸能ニュースに至るまで、娯楽情報を網羅する総合スポーツ紙としての体裁を整えている。

福岡市中央区天神の西日本新聞社前では、創刊を祝う垂れ幕が掲げられ、威勢の良い売り子の声が響き渡った。戦前からの伝統を持つ親局の硬派な紙面とは対照的に、大きく躍動感あふれる見出しと写真が多用された新紙面は、近代的なジャーナリズムの新しい形を提示している。現場の編集担当者は「九州のスポーツ文化を日本一にするための触媒になりたい」と熱っぽく語った。

この『西日本スポーツ』の登場が、九州におけるプロスポーツの経済圏をいかに拡大させ、人々の生活にどのような活力を与えていくのか。地域密着型の報道姿勢が、中央紙に対抗する独自のメディア文化を醸成するのではないかとの見方もある。テレビ放送が普及し始める激動の時代において、活字と写真が紡ぐ「勝利の記憶」が、人々の日常をどう彩っていくのか、その展開が広く注目される

— RekisyNews 社会面 【1955年】

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