【東京 2月21日】 敗戦から半年、民主化の歩みを進める日本において、治安維持の在り方を根本から変える画期的な一歩が踏み出された。本日、警視庁はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の指示に基づき、わが国初となる婦人警察官の募集を開始した。これは、従来の威圧的な「官憲」のイメージを打破し、民主的な警察組織へと生まれ変わるための象徴的な施策として、各方面から大きな関心を集めている。
募集の対象は19歳から30歳までの未婚女性で、学歴は高等女学校卒業以上。初回の採用予定人数は63名とされている。本日、警視庁の各署や街頭に貼り出された募集要項を、道ゆく若い女性たちが興味深そうに眺める姿が見られた。志願者には、身体検査や筆記試験のほか、厳しい面接が課される予定であり、採用後は「婦人警官」として、主に少年犯罪の防止や婦人保護、交通整理といった、女性ならではのきめ細やかさが期待される分野に配属される。
現場の警察関係者からは「女性に何ができるのか」といった保守的な戸惑いの声も一部で漏れるが、GHQ側は「警察を市民にとって親しみやすく、かつ基本的人権を尊重する組織にするためには、女性の社会進出が不可欠である」と強く主張している。戦後の混乱期にあり、浮浪児や困窮する女性への対応が急務となる中、彼女たちの存在は民主警察の確立に向けた強力な推進力となると期待されている。
この婦人警察官の誕生が、長らく男性中心であった公務員社会の構造をいかに変容させていくのか。また、銃後の守りから社会の守り手へと立場を変える女性たちの活躍が、日本社会全体の男女同権の進展をどこまで加速させるのか。新しい時代の「市民の守護者」としての第一歩は、戦後日本が目指す新しい民主主義の試金石として、国内外から鋭く注目される。今後の採用試験や彼女たちの実務開始の報については、今後の推移に多くの期待が寄せられるとの見方もある。
— RekisyNews 社会面 【1946年】
